そんなわけで4時を待って、町へ出る。
相変わらずの雨、傘が手放せない。
今度は間違いなく目的の店へ行くのはいいが、
どうもね、思ってたのと感じが違う。
小さな居酒屋、小料理屋みたいなね、
口開け客みたくとりあえず壁に書かれたメニューに目をやると、
クラフトビールは沼津だけみたいだ。
それでもちゃんとタップで六種類あったけど、
ビアマップに載ってる感じだとこうじゃない。
沼津クラフト千本ペールエール、ってのをもらった。
壁に書かれたメニュー見ながらアテっぽいのと考えて、
ポン酢の豚バラもやし炒め、
出来るころに空のグラス、もう一杯違うのを注文する。
思うに、クラフトビールを広めたのに二つの要素が静岡にはある。
一つがこの沼津のクラフトビール、
ベアードビアはかなりの老舗で、
このブログにも何度か登場してる。
そしてもう一つが市内に今6店舗ほどあると聞くAOIブルワリー、
その店舗数が勢いを証明してる。
だからクラフトビール専門店と言っても、
マップに載る半分ほどで6店舗が独自にやってる感じだ。
その要素は知っていたんだがね、
他の独自やってるってのがブームを感じさせるんだ。
もちろん店舗なんて簡単に増やせるもんじゃないし、
老舗にしたって東京と伊豆に直営店があるんだからね。
下地があってもこの町は…とゆう期待が外れた。
そこから十分もかからぬとこ、
ビルの三階にあるバー『ラロッシュ』、
通い出して十何年目かの店でもウォッカマティーニ、
「珍しいですね」と店主、
そうなんだといろいろと説明する。
銘柄の指定はない、
ジンにしたって基本そこのバーのレシピに異存はない。
言わないのが普通だと思っているが、
やっぱ言うてくる人もいるんだと。
このジンでとかこのレシピでとか、
初めての客でもいるそうだ。
ちょっとそんな話で盛り上がり、
すごく飲みやすいだったな彼のは。
このオリーブにしてもいろいろあるみたい、
どのタイミング食べるのがいいのか、
オレはいつも一口二口飲んでから噛る。
オリーブの実もね、
こうやって別にもあれば前夜のはグラスの中に入っていた。
前回来たとき話すタイミングなくて、
横浜のバーのことをね、
二杯目飲みつつ、たしかジンだったか、
かなり盛り上がったよ。
ジャズに詳しい彼だからね、あのバーの店名の謎が解けた。
次のバーは『ゴッホ』、
系列のあるバーで雇われ店主はまだ若い、
三十手前ってとこか。
手始めはウォッカマティーニ、
比較しちゃなんだがだんだん飲みやすいのは酔っ払ってるからだろう。
客がいないこともあり、いろいろと話した。
ふとね、
どうゆうキッカケがあってバーテンダーにってね、
よくある質問だ。
これまで幾人にも訊いて人それぞれで、
まぁ人生なんて皆が違うのは当たり前だがね、
それでもやはり普通とは違う。
誰にでも面白味がある。
ジン、
見たことのない岐阜のをもらって店を出たのは8時ぐらいか…。
いやまだそこまでなってなかったかもしれない。
角にあるクラフトビール専門店に入って一杯、
茨城だかのを頼む。なんてか、
まだね、
接客ゆうか店に慣れてないスタッフのやり取りをアテにしてね、
一階のカウンターで一人飲んだよ。
タップは6つぐらいで茨城のが二つ、
あとは…たぶん飲んだことあるヤツだったなぁ。
一応目標としてた店の半分は行けた。
次は残りの店だが、それは年内じゃなさそうだ。
なかなかのバーフライ、
トイレ借りがてら『マツシタバー』で白ワイン、
翌日に備えもう戻ろう。